移転価格税制の対象となる企業とは

移転価格税制の対象は国内の企業のみ

移転価格税制の基本的な仕組みを理解しておくと思わぬトラブルを防ぐことが可能になり、賢くリスクマネージメントできます。
移転価格税制の対象になるのは国内の企業だけで個人には適用されません。
そのため個人事業主や自営業、フリーランスで活動する場合は移転価格税制について考える必要がないです。
適用対象となるのは国内企業が国外関連者との間で行う取引になるので、国内での取引は関係ありません。
ここで言う取引は資産の販売や購入、役務の提供などがあげられます。
国外関連者とは外国法人を意味するもので法人と特殊の関係にある人を指しています。
国外関連者と直接的なやり取りがなくても移転価格税制の対象になることもあるので、国外関連者との間で行う取引を行う際は注意しなければいけません。
ちなみに対価性の無い取引は移転価格税制の対象ではないですが、寄付金は国外関連者に対する寄付金に該当する可能性があるので要注意です。

移転価格文書の作成義務

企業が国外関連取引を行う際は移転価格文書の作成義務が発生します。
これは独立企業間価格を算定するために必要と認められる書類であり、ローカルファイルと呼ばれることも多いです。
国外関連取引がない企業の場合は馴染みがない言葉ですが、頻繁に取引している企業であれば何度も聞いたことがあるはずです。
ローカルファイルは確定申告書の提出期限までに作成する必要があるので、先延ばしにすることはできません。
確定申告の時期と重なると仕事量が多くなりますし、書類の整理などで苦労するので早い段階から準備を進めておくのが良いです。
税務調査でローカルファイルの提出を求められた場合、拒否したり決められた期日までに提出しない推定課税を受けることになります。
推定課税になると企業はかなり不利になりますし、余分に税金を支払う可能性も高くなります。
そうなるとデメリットしかないのでローカルファイルは作成するべきです。

まとめ

移転価格税制の対象となる企業は国内の企業だけです。
適用対象となるのは国内企業が国外関連者との間で行う取引になるので、国内でいくら取引をしても影響はありません。
適用対象となるのは国内企業が国外関連者との間で行う取引です。
国外関連者は外国法人を意味していますが、法人と特殊の関係にある場合は該当者になることがあります。
企業が国外関連取引を行う際は移転価格文書の作成義務が発生し、この文書はローカルファイルと呼ばれます。
ローカルファイルは推定課税を受けないためにも作成するべきです。

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